1948年、陶芸家のイーディス・ヒースによってカリフォルニア州サウサリートで創設された「HEATH CERAMICS(ヒース・セラミックス)」。
モダンなテーブルウェアから建築用タイルまでを手がける同社は、創業から75年以上が経過した今もなお、カリフォルニアデザインを語る上で欠かせない存在です。
2003年に現在のオーナーへと引き継がれてからも、創業当時のオリジナルデザインと職人による製法を尊重し、現在はカリフォルニアに4つのショールームを構え、現地の文化に深く根ざしたものづくりを続けています。
創業者であるイーディス・ヒースは、チャールズ&レイ・イームズ、アレキサンダー・ジラード、ジョージ・ネルソンといった、アメリカンミッドセンチュリーを代表するデザイナーたちと同時代を歩んだ人物です。
手がけた製品の造形美は当時から高く評価されており、「ケース・スタディ・ハウス」のプロジェクトでもヒース・セラミックスの灰皿がセレクトされるなど、モダンデザインのスタンダードとして愛されてきました。
1950年代後半からはタイルの製造を始め、1971年にパサデナ美術館(現・ノートン・サイモン美術館)の外壁を手がけたことが高く評価され、AIA(アメリカ建築家協会)のインダストリアルデザイン・ゴールドメダルを受賞しました。現在でも数多くのバリエーションを持った色彩と形状で製作されています。
プレイマウンテンとの関係性の始まりは、アーティストのアダム・シルヴァーマンが当時ディレクターを務めていた頃からで、そこから15年以上日本の販売店として、ヒース・セラミックスの製品を扱ってきました。
かつてはサンフランシスコのヒース・セラミックスの工場内に、日本の現代の作家、工芸やデザインを海外へ発信する拠点「Playmountain EAST」を構えていました。
一方では、CURATOR’S CUBEにて現クレイスタジオディレクターのTung Chiangのエキシビションを開催するなど、互いのクリエイティビティを分かち合う関係性を築いてきました。
2年前にはタイルにフォーカスした「HEATH TILE」の展示会を当店にて開催いたしました。

現在も多くの人々を魅了し続けるヒースの製品の根底には、イーディス・ヒースの哲学が息づいています。
「muted, soft, not spectacular in any way, but just a very sophisticated piece-understated, [the] essence of good potting everlasting.」
(控えめで、柔らかく、決して派手ではない。しかし、実に見事に洗練された、陶芸の本質を体現する、いつまでも色あせない作品であること)Amos Klausner 「HEATH CERAMICS、2006年」
こうした彼女の哲学には、アメリカへ亡命しシカゴに「ニュー・バウハウス」を設立したラースロー・モホイ=ナジが大きな影響を与えました。
バウハウスの芸術性と量産性を両立させるような価値観は、彼女の中でカリフォルニアの豊かな土壌や色彩と結びつき、独自の表現へと昇華されました。この哲学は、現在の職人たちにも脈々と受け継がれています。
1940~50年代にミッドセンチュリーデザインが席巻する中で、ヒース・セラミックスの「人の手による、生活に寄り添う美」への創作姿勢。それは、私たちのセレクトの根底にある「MAN MADE OBJECTS」と深く呼応します。
今回の入荷では、1980年代にデザインされたBud Vaseをはじめ、アジア文化に影響を受けてデザインされたプラザライン、大きなサイズで手に馴染むLarge Mugが揃いました。ヒース・セラミックスならではの豊な釉薬や、シンプルかつモダンな造形美は、和洋を問わず現代の食卓に豊かな彩りを添えてくれます。
使うほどに愛着が深まっていくヒース・セラミックスのプロダクト。
ぜひ店頭で製品に触れ、その手触りと確かな背景を感じてみてください。
また、店頭ではタイルのご注文も承っております。サンプルのご用意もございますので、ぜひこの機会に合わせてご覧ください。
Special Thanks to Heath Ceramics for the photographs
Collection look here
柳田