11月15日から始まった企画展 Form Follows Function #4 “Lights”。「Form Follows Function」この言葉は、建築家ルイス・サリヴァンが残した言葉。デザインにおける美しさは、機能に従属するものという考え方。この考えをもとに、素材や加工、用途に焦点をあてた企画展を開催してきました。“Lights” をテーマにした開催は2016年が最後、約9年ぶりの開催となります。時を経て照明技術の進歩もあり、様々な仕様の照明が登場しています。
今回は照明だけでなく、陶器、建築設計、ガラス作家など、日本国内で活躍する作り手に焦点を当てた展示となっています。“灯すこと”を目的としながらも、それぞれが異なる視点や発想で形づくったプロダクトやアートワークが並び、光との向き合い方の豊かさを感じていただける内容です。

会場を見渡すと、素材だけを取っても多様です。動物の革をシェードに仕立てた作品、アルミの板材に手漉き和紙を貼り合わせたもの、モロッコの左官技法によって生まれた表情豊かな灯具など、手法も質感も一つとして同じものがありません。どの作品も灯具としての機能を備えながら、作家それぞれの自由な表現が宿っており、点灯の際に生まれる光の濃淡や影の輪郭、空間のコントラストに至るまで、個性が際立っています。

また今回は、ヴィンテージ家具や国内木工作家の作品、オリジナル家具との組み合わせも楽しめるよう構成しています。光と素材、光と家具、光と空間の関係が重なり合うことで、暮らしの中での灯りの役割や豊かさがより鮮明に見えてくるはずです。

最近は一段と寒さが増し、日が暮れるのも早くなってきました。冬を迎えるこの季節は、とくに家の中の灯りが生み出すあたたかさや、ほんのりとした安心感が心に沁みるように感じます。そんな季節に、様々な作り手の思いと素材が重なり生まれる光の表情を、実際に体験してみて下さい。

“Lights”Form Follows Function #4
2025.11.15 sat - 11.30 sun
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